ゴスペル・コーラスのパート練習 その1

ゴスペル・コーラスは普通は声の高さでパートに分かれています。上からソプラノ、アルト、テナー、ベースみたいな感じで。(細かく分けたらメゾソプラノとかメゾアルトみたいにもなるけど、ややこしいのでとりあえず4つで。)

僕は20代のころにアメリカの教会でお世話になっていた時、はじめてゴスペルのコーラスを耳にしました。

あんまりよくわかってなかったけど、一番びっくりしたのは普段話すときに僕よりも声が低かった黒人のおばちゃんが、歌うときには一番高いパートにいるのを知ったとき。

なんで低いパートを歌わないのか?って質問したら「どこでも歌えるわよ。みんなもそうよ」とのこと。ぶったまげました!

いまSatisfy My Soul 東京ではレッスンの時にパート別で歌う際、ソプラノを歌うときは全員がソプラノ、アルトの時は全員がアルト、テナー・ベースも然り。すべてのパートを全員が歌うという方法をとっています。

この練習の大きな効能その1!!

まずは声のレンジ幅、または声を響かせる場所を普段は絶対に使わない箇所まで広げます。

未経験の人がゴスペルを歌うとほとんどの人は高い音を出すときに苦しそうな顔をして喉を締めます。これは浜崎あゆみさんなどが使う一番日本人にとってはなじみ深い手法ではありますが、音がキンキンして溶け合わないのでゴスペルには不向きです。

喉の奥を締めて口の前で響かせた音は、高い音を出している実感はあります。では黒人の人たちはどのように出しているのでしょう?

日本人が一番会得するのに苦労するのが鼻腔共鳴ではないかと思います。上の奥歯に声を響かせるようにすると口は横に少し広がります。そうすると共鳴は喉ではなく鼻の上の方に向かうために顎や頭蓋骨に響きます。

知っての通り、外人さんは鼻が大きいので副鼻腔に空洞があり、そこに響かせることができます。僕たちアジア人は鼻腔が狭くしかも蓄膿や鼻づまりも多いのでここに響かせるためにはトレーニングでコツをつかむことが必要となります。(外人講師が発声の際にたまに困った顔をするのは、僕たちの響きが彼らと違うためです。なぜ違うのかがわからないんだそうです。)

さて前述の鼻腔共鳴の「コツ」ですが、レッスンではいろいろやりますけど、ここではそのうちの一つを。

いつもよりも低い音を使って、のどを締めるのではなく、喉の奥の上の方を開く練習をまずしましょう。

ソプラノさんがアルトやテナーを歌うと、普段よりも楽勝で声が出るでしょう。しかし仮に人数が足りないなどでソプからアルトに降りてもらっても、出しやすそうに府抜けた声で歌ってもらっても意味がありません。

ちょっと高くてきつそうにアルトが歌う音色をちゃんとだしてもらわなければコーラス全体のテンションが下がって生ぬるい音になってしまいます。

じゃあどうするのか?

普段高い声を出すときに響かせているすべてのテクニックを封印してください。低い音を出すときに響かせている箇所をキープしたまま高い声に移行していきます。そうすれば普段と違う出し方ですので、それなりにテンションの高い音色に変わります。

どのパートの人も低い声を出しているときに広げた喉の形をキープさせます。このトレーニングは中音域の声の出し方を変えるし、野太い音質を混ぜてくれるようになります。

文章で書くのはとても難しいですが、低い音の成分を高い音にちりばめることができれば、声はやわらかいけどテンションの張ったタイトな立ち上がりを生みだします。

違うパートの音を歌うときには、そのパートの持つテイストを意識して声を変えなければいけません。これをやると音色のバリエーションも増えますし、なにせリードが上手くなる。

ぜひお試しください。

効能その2に続く。

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